幻想的に見える雨の路地 |
「花鳥風月シリーズ」第1作目
このシリーズは、恋愛ものだけどありきたりな展開ではなく、ある意味騙される作風が魅力的です。
男性キャラは、割と寡黙でクール、女性は肉食系が多い。
さらにクラスで一番、学校で一番のイケメン(もちろん高身長で頭も良い)、誰もが振り向くぐらい容姿が整ってる女性、生まれも育ちもお墨付きの人物などが登場するため、どこか遠い世界をのぞいてるような感覚に陥るため、感情移入はそこまでできない(笑)
でも、中毒性があり、気付いたら全作揃えてました(笑)
1冊だけ読んでも良いし、シリーズで読むと『吐息雪色』に風夏(ふうか)が登場して、おおってなったりします。
あらすじ
誕生日を明日に控えた雨の夜、舞原零央(まいばられお)は、アパート前で倒れていた女性を成り行きで泊めることになる。
譲原紗矢(ゆずりはらさや)と名乗った彼女は、帰る場所も仕事もないと言い、住む場所が見つかるまでという条件で居候を始める。
そして1ヶ月が過ぎたころ、紗矢は事情を語りだす。
零央と紗矢を繋ぐ線路イメージ |
一方、零央は紗矢に対して黙っていたことがあった。
雨の日に出会った2人の恋の行方は?
そしてお互いの事情とは?
ネタバレ感想
零央視点から始まり、紗矢視点に切り替わる。
キャラの視点が変わり、それぞれの繋がりになるほどと思う手法が用いられていた。
世間めっちゃ狭いなと思うけど面白いので良い。
紗矢は、死のうと思った時、中学3年の時に出会った舞原零央を思い出す。
彼のことを調べて近づき、運命の人だから私を愛して下さいと詰め寄る。
彼女の行動は通報されてもおかしくないけれど、過去の事情を知ると同情してしまう。
このままうまくいくのかなと思ったら、零央と思っていた相手は、同じアパートの
紀橋朱利(きのはししゅり)だった。
❝私が愛したのは一体誰❞
この辺から、ストーリーは一気に面白くなる。
そして、零央(本物)と仲良しの先輩、風夏(ふうか)が登場する。
私は風夏の性格が苦手。
双子の姉である夏音(かのん)は好きだ。
綾崎隼さんの作品は双子も多い尾。
夏音は、好きな人に区別してもらいたくて、性格も変えて話し方も変えた。
思い人を永遠に悟られないようにしながら。
彼女は、人の痛みを理解していて優しく、切ない恋をしていた。
夏音のエピソードが一番泣ける。
零央は、性格変わり過ぎて完全に当て馬だ(笑)
彼がクールなままならまた違ったストーリーだったかもしれない。
『蒼空時雨』私の評価は★3
ストーリー ★★★☆☆ 3
キャラの魅力 ★★☆☆☆ 2
衝撃度 ★★★☆☆ 3
おすすめ ★★★☆☆ 3
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