2026年6月15日月曜日

『ゲーム実況者AKILA』夏木志朋著 感想レビュー イケボ配信者

 『ゲーム実況者AKILA』

SNSの嘘と真実

『仁木先生』を読んでファンになった夏木先生の作品。

会話のテンポが巧みで面白いSNS絡みのストーリー。




あらすじ



学校でチー牛扱いされている周助は、ゲーム実況者・AKILAとして活動している。

視聴者はほぼゼロ。

エゴサーチで自身のファンアートを発見。

その投稿主は【チトセ】という女性だった。

彼もAKILAのファンだと言い、ネット上で仲良くなっていく。

やがて彼女からオフ会に誘われるが、本人であることを伏せて会うことにした。


ネタバレ感想


・ファン・アート

チトセを救って自身は全てを失うラストにそれでいいの?って思ってしまった。

彼女は彼氏がいるし何の感謝もしないのに。

チトセを切り捨てて登り詰めたら良かったのになあ。
勿体無い。

驚いたのが配信者の声って変えられること。

イケボで顔出ししてなかったら妄想膨らんで
絶対イケメンって思っちゃう。



・ヲチ

私は二作目の方が好み。

主人公のパーソナルについての相談相手がSNSの怪しげなサイトの人。

イケメンサラリーマンとヲチされてたコンビニ店員が揉めてるところが最高潮。

終着点が読めなかったけどラスト良かった。

この2人本当に親友になるのでは笑

何でこんな展開思いつくんだろう。(もちろん褒めてます)

ネット用語勉強になるしめっちゃ面白かった。




ゲーム実況者AKILA』私の評価は★4


ストーリー ★★★☆ 4

キャラの魅力★★★☆ 4

衝撃度   ★★★☆ 3

おすすめ  ★★★☆ 4















2026年6月14日日曜日

『また君と出会う未来のために』 阿部暁子著 感想レビュー タイムループの続き

『また君と出会う未来のために』


居場所を失った少年


震災の話が出てくるので胸を打つ。

引き取られた先でも居場所がない少年が未来に行くストーリー。

今回は再会エンドになるのか?


あらすじ

仙台の大学生・支倉爽太(はせくらそうた)は、小学校三年生の時、

幽霊が出ると噂のある海で溺れた。

その時を2070年へと時間を超え、ある女性とひと夏を過ごす。

現代に戻れたあとも、未来で出会った女性を忘れられずにいた。
警察も保護者も当然ながら未来にいたという話を信じるわけでもなく、爽太はそのことを封印する。

だが、和希(かずき)という大学生だけは彼の話を信じた。
彼は過去から来た人に会ったことがあると言うが?


ネタバレ感想


デジタル化がそんなに進んでいない2070年の設定に違和感があった。

でも後に判明した事実に納得。

七緒と五鈴の関係性を疑ったが、ミスリード誘われただけだった。

どっちも数字入ってるって話してたから。


東北の震災の話は泣けるし
まどかの告白、義母との電話でも涙が出た。

恋愛面は前作の方が納得できる。

小学生が大人の女性を何年も忘れられないっていうのが謎すぎる。

ツッコミどころがある恋愛はおまけ要素と考え、
号泣必須作品だった。

爽太が肩身狭い思いで生きていくのは胸が痛かった。

和希は誰かに恋することあるのかな。

ラストは和希視点。

高津(たかつ)さん相変わらずぶっきらぼうで良い人。


『また君と出会う未来のために』私の評価は★3


ストーリー ★★★☆ 3

キャラの魅力★★☆ 2

衝撃度   ★★★☆ 3

おすすめ  ★★★☆ 4






2026年6月9日火曜日

『どこよりも遠い場所にいる君へ』阿部暁子著 感想レビュー ノアの方舟には乗らない

 2026.10.9公開『どこよりも遠い場所にいる君へ』


いつか行ってみたい場所       

 

『マレビト』『神隠し』

タイムループ。

ミステリー好きなら興味をそそるワードがちらほら。

恋愛ものは展開がワンパターンだが

ラストが読めなかった作品。

アニメの予告編を見てクオリティ高そうで歓喜。

とたさんが歌う『鳳仙花』(ほうせんか)めっちゃイメージぴったり。

ボーイミーツ作品。


あらすじ

月ヶ瀬和希(つきがせかずき)は、スマホを捨て一切知り合いのいない離島の采岐島(ときしま)高校に進学を決める。

采岐島には「神隠しの入り江」と呼ばれる立ち入り禁止場所があった。

ある夏、和希は神隠しの入り江で倒れているの少女を発見する。

どうやら彼女は「1974年」から来たらしい。

そんな不思議な少女と交流するにつれ、過去の出来事が浄化されていく和希だった。


ネタバレ感想

主人公は顔面が強い。

もし容姿が優れてなかったらもっと叩かれていたんだろうなあ。

顔も見せない無関係の人間たちが特定の人物を攻撃するSNSの問題も提起されていた。

父親何も悪くないのに。

和希は幹也(みきや)とか高津(たかつ)さん、仁科(にしな)先生といったある種カリスマ性を持った人たちが周りにいて恵まれている方だ。

まあフィクションなんだけど。

人の親切を蔑ろにする主人公が苦手だったが、ラストの展開が予想外すぎて後を引く作品になった。

サイコパスも出てくるし。

だってこういった作品、大抵ハッピーエンドだよね?

涙という煽り文句のせいで構えてしまって泣かなかった。


どこよりも遠い場所にいる君へ』私の評価は★3

ストーリー ★★★☆ 3

キャラの魅力★★☆ 3

衝撃度   ★★★☆ 4

おすすめ  ★★★☆ 4








2026年5月27日水曜日

『神様ゲーム』麻耶雄嵩著 感想レビュー 神様と名乗る少年

 『神様ゲーム』

イヤミス

登場人物は神様と名乗る少年と、少年探偵団。    


動物の虐待は心を傷めるので読むのを躊躇したが

ヒグチユウコさんの装丁に惹かれてしまった。

猫の事件から始まり、殺人事件も起きてしまう。

神の天誅で事態は思わぬ展開へ。

読後感はすっきりしないが読みやすい。

ラストは納得いかないしもう一度読みたくはないが

面白いミステリー小説。


あらすじ

芳雄(よしお)は同じ町内のメンバーと鬼婆屋敷と言われる廃屋に集まっていた。

浜田探偵団のミーティングだ。

猫殺しの犯人を探すため探偵団は意見をぶつけ合う。

芳雄は神様と名乗る謎の転校生鈴木から

犯人の名を聞いたが半信半疑だった。

容疑者を見張る中、芳雄の親友が事件に巻き込まれる。


ネタバレ感想


主人公は小学生なのに語り口は大人。

神様だと名乗る鈴木少年に出生の秘密や寿命を言われるが素直に受け止めているのが不思議。

親友やミチルちゃん、そして〇〇

天誅を目の当たりにした割にはメンタル強すぎる。

ミチルの共犯者にあまり納得はいかないが

イヤミスなのは間違いない。

“ぼくがなぜ人間の願いを叶えなきゃならないんだ”

鈴木少年のセリフがゾクッとする。

天誅の後のウィンクも怖い。

児童向けの作品とされているのが不思議。

絶対読ませたくない。







『神様ゲーム』私の評価は★3

ストーリー ★★★☆ 4

キャラの魅力★★☆ 3

衝撃度   ★★★☆ 4

おすすめ  ★★★ 3






2026年5月21日木曜日

『教育』遠野遥 感想レビュー セックス推奨学園

 

 『教育』


一体何の話?                              



1日3回オーガニズムを推奨する全寮制の学校。

彼らはそれが成績が上がるための行為だと洗脳され、至る所で監視カメラの元セックスに興じる。

生々しい描写はないが何の話か戸惑う。

新感覚狂気ファンタジー。


あらすじ

全寮制の学校。

私は、友人の真夏(まなつ)から恋人ができたと報告される。

翻訳部に顔を出すと部長で特進クラスの高木(たかぎ)が小宮(こみや)さんとセックスをしていた。

成績が全てのこの学校では上級生には絶対逆らってはいけない。

規律と欲望が渦巻く閉鎖空間で懸命に生きる少年少女たち、彼らは何を思うのか。



ネタバレ感想


洗脳。

生徒たちは何の疑いもなく学校のルールに従っている。
テストといえば第六感を駆使したカードの透視。

不確かな正答率によって進級が決まる。

成績はオーガニズムによって左右され、睡眠食べ物にも影響を受けると教育されている。

プール完備、ジムも完備、美味しそうなフルーツが食べれるのは羨ましい。

学校のおかしさに気付き洗脳の解けた真夏は堕ちていく。

時折りお化け屋敷やヴェロキラプトルの話、苺人間が登場する舞台劇が挟まれ、どっちが本編か分からなくなる。

現実か虚構かに翻弄されこの小説は一体何の話をしているのか混乱する。

内容は狂ってるけど読みやすい。

勇人は完璧に洗脳されてしまった。

今後真夏とは関わることはないだろう。

『わたしを離さないで』が好きな方なら読んでも良いかも。



『教育』私の評価は★3

ストーリー ★★★☆☆ 3

キャラの魅力★★★☆ 4

衝撃度   ★★★☆ 3

おすすめ  ★★★ 3











2026年5月14日木曜日

『十戒』夕木春央著 感想レビュー 戒律のディストピア

 『十戒』

殺人犯を見つけてはならない

離島で殺人事件という使い古されたネタだが、さすが夕木春央先生。

10の戒律でみんな縛られ、類を見ないミステリ小説へと変貌。

犯人は一体誰?




あらすじ

浪人中の里英(りえ)は、破天荒な伯父が所有していた枝内島(えだうちじま)を訪れた。



島内にリゾート施設を開業するため集まった9人は視察旅行という名目で集まった。

島の視察中、爆発物を発見し慄く一行。

翌朝、1人の遺体が発見され、十の戒律が書かれた紙片があった。

“この島にいる間、殺人犯が誰か知ろうとしてはならない。守られなかった場合、島内の爆弾の起爆装置が作動し、全員の命が失われる”

犯人が下す神罰を恐れながら、「十戒」に従う3日間が始まる。


視察メンバー


大室里枝(おおむろ)…二浪 芸大志望
里枝の父
草下 …50代 草下工務店社長
野村 …40代シングルマザー 設計士
沢村 開発会社 30代後半 年下彼女 身長190くらい
藤原 不動産会社 30代前半 明るい髪色
小山内 不動産会社 藤原より一回り年上
矢野口 叔父の友人 ブランド好き
綾川(あやかわ) 開発会社の研修女性社員 アウトドア好き


ネタバレ感想


いやー後半面白かった。

序盤で綾川さん犯人説が頭を掠める。

前作『方舟』読んだ方なら間違いなく彼女を疑うだろう。

里枝の父も疑わしい。

全部お前が抜けてるせいでこうなってるやんって苛々する。

例によって第二、第三の殺人が起きるが

罪をなすりつける為にそんなことまで考えてたのと恐ろしい。

里枝もメンタル強いよな。

犯人の言葉に戦慄し、

解説でそうなのか!ってなって次回作『楽園』も絶対読むぞと誓った。



『十戒』私の評価は★4

ストーリー ★★★☆☆ 3

キャラの魅力★★★☆ 3

衝撃度   ★★★★☆ 4

おすすめ  ★★★☆ 4






2026年5月3日日曜日

『勝手に覗いて幻滅すんなよ』微炭酸著 感想レビュー 二面性ありすぎる登場人物たち

『勝手に覗いて幻滅すんなよ』 


他人のスマホ見る?

QRコードが覗き見る形で載せてあるアイディアは新しい。

今後派生していくだろう。

美術部5人が主役。

"真紅の色彩が滲み、薄絹のベールのように静かに沈んでいく”

絵の具に喩えた文章が綺麗。

仲良しが破綻して歪み合った5人がどう再生していくかを綴る青春系ミステリー。

あらすじ

ある美術部の5人のスマホの中身が突然入れ替わった。


部員は優等生の胡桃(くるみ)、イケメンで人気者の誰から燿(ひかる)、カースト上位の織音(おりおん)、織音の中学からの親友凪(なぎ)、三年の厳つい龍之介(りゅうのすけ)。

あるリンクをクリックしたら中身が入れ替わっちゃった。

知りたくなかった部員の本当の姿と、知られたくなかった本当の自分。

写真や検索履歴、裏アカ、それらを知っても友達を続けられますか?


ネタバレ感想


ストーリーはラノベっぽいのに語彙力すごいのが印象的。

自分のスマホの中身がまるっと他人と入れ替わってたらそりゃあ見ちゃうでしょ。

自分のスマホがどこいったか手掛かりを求めて。

これは正論かざした言い訳か。

本当はすごく卑しい顔をして嬉々として探ってしまう。

だって手に持ってるスマホは自分のものだったから。

それがこの5人に置かれた状況。

5人それぞれの回想エピソードが正直だるめ。

織音が1番同情できないし犯罪予備軍。次点で凪。

胡桃は裕福な家で育った優等生で事なかれ主義、

だけど生い立ちが分かると1番きつ

教室のカラスどうなった?となぜ端末が入れ替わったのかなど所々ひっかかるが割と読みやすい。

若年層に刺さる作品ではないでしょうか。

ラストは衝撃。

深夜ドラマだと面白そう。


勝手に覗いて幻滅すんなよ』私の評価は★3

ストーリー ★★★☆☆ 3

キャラの魅力★★★☆ 3

衝撃度   ★★★★☆ 4

おすすめ  ★★★☆ 3





『ゲーム実況者AKILA』夏木志朋著 感想レビュー イケボ配信者

  『ゲーム実況者AKILA』 SNSの嘘と真実 『仁木先生』 を読んでファンになった夏木先生の作品。 会話のテンポが巧みで面白いSNS絡みのストーリー。 あらすじ 学校でチー牛扱いされている周助は、ゲーム実況者・AKILAとして活動している。 視聴者はほぼゼロ。 エゴサーチで自...