人気作家監禁事件! 犯人の動機は?
「映画でも漫画でもなく、なぜ小説なのか」
小説に魅了された3人の男女が描かれる。
映画や漫画はイメージが先にできている。
小説だけは読み手のペースでページをめくり、想像することができるとある人物が言う。
自称本好きの私は、なるほどと思った。
なぜ、壮一(そういち)たちは完璧な小説を書くことにこだわったのか?
あらすじ
人気小説家・相崎一歌(あいざきいっか)の監禁事件で逮捕された月村荘一(つきむら)は、暴走したファンではなく高校時代の友人だった。
取調室で根気よく尋問する刑事に、月村は重い口を開く。すべてを語り終えた先に突きつけられた驚くべき真相とは?
ネタバレ感想
いやー面白かった!!
後半の怒涛の展開に目が離せなかった。
❝二転三転の衝撃!❞
という帯の謳い文句は間違いなかった。
あのキラキラした青春は何だったのか。
突きつけられた真実に絶望し、救いようがなく後を引く。
文芸研究会同好会メンバー
・月村荘一 友達がいない。同好会でやっと自分の居場所を見つける。
・柊木逸歌(ひいらぎいつか)長い手足に整った容姿を持つ男子。一見陽キャで友人が多い。
・相崎姫野(あいざきひめの)話し出すと止まらないムードメーカー
驚くほどこの小説は登場人物が少ない。
もしかしてこの小説もプロットの一部なのでは?と思ってしまった。
創作欲に憑りつかれてしまった3人。
みんなが踊らされていた。
サイコパスの人間と出会ってしまったために人生が台無し。
ラストのページまで飽きることなく読める。
もっと注目されても良い作品。
血を吐くような努力をして本は生みだされていくんだ、作家さんてすごい。
『完璧な小説ができるまで』私の評価は★5
ストーリー ★★★★★ 5
キャラの魅力 ★★★★☆ 4
衝撃度 ★★★★☆ 4
おすすめ ★★★★★ 5