漫画、小説、ライトノベルの感想を載せてます。 少しでも興味を持ったらぜひ。 レビュー評価が良い作品でも流されずに独自の視点で感想を書いてます。 逆の場合もあります。
2023年10月17日火曜日
『昨日星を探した言い訳』河野裕著 感想・レビュー 君の嫌いな所、100個
2023年3月25日土曜日
『凶器は壊れた黒の叫び』河野裕 感想・レビュー 階段島シリーズ4作目
舞台は再び階段島へ
3作目で魔女の正体が分かり、安達が階段島へ。
この人誰だったかなと思っても補足説明があるので、作家さん親切だなと思いました(笑)
七草の言い回しが独特なのは健在。
読後、タイトルを見ると切なくなる。
あらすじ
安達が階段島にやってきた理由は、奪い取るため。
魔女から電話を受けた七草は、このままだと階段島が崩壊すると言われます。
一方、安達は真辺に近づき理想論を語る。
七草は堀に安達のことを問うが、彼女は語ろうとしなかった。
はたして、安達の目的は?
ネタバレ感想
七草は主人公だけど何を考えているか相変わらずよく分からない。
言ってることが分かるような分からないような。
時任さんが❝君はすぐに、そんな風に逃げるね❞って言ってるけど、その通り。
トクメ先生も彼に指摘をしている。
七草との会話は解決しない、いつも何となくそうなのかという曖昧な感じで終わる。
❝本心だったけれど、同時に嘘でもあった❞
七草の心情に、え?てなる(笑)
安達の方が言っていることが分かりやすい。
だけど、安達が強固な黒、七草が脆い黒と揶揄されている。
階段島にいる魔女は幸福であることが条件。
それを奪いに来た安達を阻止しようとする七草が描かれてる。
そして、七草が3人いるなんて。
捨てられた僕(昔から階段島にいる)。捨てて捨てられた僕(主人公)。現実世界の僕。
捨てられた僕は、堀がピストルスター。
主人公にとっては、真辺がピストルスター。
七草が理解できない理由は3人だったからか。
それにしても、七草が余計なことするからストーリーが混乱する(笑)
七草はとりあえず周りに対して説明不足なんだ。
でも、今回は彼の❝会話っていうのは、なにを言わないでいるのかが大切❞って言葉が刺さった。
七草が堀の傍にいたいという思いを捨てたって小学生なのに大人びてるな。
堀がどういう流れで先代魔女から権利をもらったか。
そして階段島がどうできたか。彼女をサポートしたのは誰かに触れていた。
時任さんの過去が分かったのは嬉しい。
堀サイドの七草がいなくなったのは悲しい。
真辺が魔女ポジションに行くのは納得、彼女らしい。
今回は非常に難解だったけど4作品の中で一番面白かった。
キャラの立ち位置が分かったからね。
続きは絶対読みたいと思った。
『凶器は壊れた黒の叫び』私の評価は★3
ストーリー ★★★★☆ 4
キャラの魅力★★★☆☆ 3
衝撃度 ★★★☆☆ 3
おすすめ ★★★☆☆ 3
2023年3月15日水曜日
特殊設定ミステリが面白い(帯のキャッチコピーが好き)
赤い隻眼 |
特殊設定ミステリとは
❝ありえない状況、設定に置かれた中で起きる謎解きミステリー❞
が定説しつつある。
そのため、リアリティに欠け、ストーリーが少し強引だったり、キャラが盛りすぎてる場合もある(笑)
伏線も全部回収できてないし、ラストも納得いったりいかなかったり。
だけど想像は果てしなく広がるし、現実との境目が曖昧にはならない。
閉ざされた場所 |
簡単に言えば、世にも奇妙な物語に出て来そうなストーリーかな。
もうちょっとストーリーは緻密だけど。
映画だったら『インセプション』が代表的かな。
❝ ❞ は、帯のキャッチコピーから。
私は、あらすじよりも帯の文面や装画に惹かれて買うことも多い。
帯でネタバレしている場合もあるから注意も必要なんだけどね。
夢が舞台
メルヘン殺しシリーズ
- 『アリス殺し』小林泰三 装画:丹地陽子…❝最重要容疑者・アリス❞ ❝どれだけ注意深く読んでもこの真相は見抜けない❞
- 『クララ殺し』小林泰三 装画:丹地陽子…❝おとぎの国の邪悪な殺人計画❞
- 『ドロシィ殺し』小林泰三 装画:丹地陽子…❝<エメラルドの都>の密室殺人❞
- 『ティンカー・ベル殺し』小林泰三 装画:丹地陽子❝「妖精なんて虫と同じだろ?」❞
『プロジェクト・インソムニア』結城真一郎…❝超絶どんでん返し❞
特殊能力系
『魔法使いの弟子たち』井上夢人…❝新興ウィルスの爆発感染。意識が戻ったわずか3人の感染者は、許されざる「能力」を身にまとった──❞
『FAIRY TAIL』の作者である真島ヒロさんが帯で絶賛されています。
『新世界より』貴志祐介…❝ここは汚れなき理想郷のはずだった。❞
❝見せかけの平和がいま崩れる。❞
❝ここは病的に美しい日本。❞
❝恐怖とは内から芽ぐむ。❞
❝希望─阿鼻叫喚の果てに。❞
❝偽りの神に抗え。❞(アニメ)
『ダークゾーン』貴志祐介…❝戦え。戦い続けろ。❞
❝盤上は現実、駒たちは幻想、敗北は死。悪夢の対局が幕を開ける❞
❝将棋の勝負を熟知!駒の心まで描くとは⁉❞
心霊探偵八雲シリーズ(20冊完結) 神永学 イラスト:鈴木康士
- 『心霊探偵八雲1 赤い瞳は知っている』…❝その赤い左眼は、魂を見る。❞
- 『心霊探偵八雲2 魂をつなぐもの』…❝晴香、絶体絶命の危機!❞
- 『心霊探偵八雲3 闇の先にある光』…❝両目の赤い男登場!!❞
- 『心霊探偵八雲4 守るべき想い』…❝緊急事件発生。犯人は人間か⁉❞
- 『心霊探偵八雲5 つながる想い』…❝八雲、失踪。❞
- 『心霊探偵八雲6 失意の果てに』(上下巻)
- 『心霊探偵八雲7 魂の行方』…❝八雲VS鬼の伝説❞
- 『心霊探偵八雲8 失われた魂』…❝八雲が容疑者!?追い詰められた八雲の運命は…?❞
- 『心霊探偵八雲9 救いの魂』…❝八雲を襲う最大の危機!その時晴香は─!?❞
- 『心霊探偵八雲10 魂の道標』…❝最終章突入!❞
- 『心霊探偵八雲11 魂の代償』…❝なんと残酷な❞
- 『心霊探偵八雲12 魂の深淵』…❝さらば、八雲❞
スピンオフ
- 『心霊探偵八雲 SECRET FILES絆』
- 『心霊探偵八雲 ANOTHER FILES いつわりの樹』…❝赤い隻眼のヒーロー、神社にそびえる呪われた樹に挑む!!❞
- 『心霊探偵八雲 ANOTHER FILES 祈りの柩』…❝今度の幽霊は、ただ歌うだけ。❞
- 『心霊探偵八雲 ANOTHER FILES 裁きの塔』…❝晴香が、殺人犯──⁉❞
- 『心霊探偵八雲 ANOTHER FILES 亡霊の願い』…❝学園祭と恋にまつわる3つの心霊事件❞
- 『心霊探偵八雲 ANOTHER FILES 嘆きの人形』…❝一泊二日心霊謎解きツアー!❞
- 『心霊探偵八雲 ANOTHER FILES 沈黙の予言』…❝私の予言は必ず当たるの──❞
現実にはない世界
『クリムゾンの迷宮』貴志祐介…❝50ページを過ぎたら寝られません。極限デスゲームの"超"傑作!!❞
階段島シリーズ(6冊完結) 河野裕 イラスト:越島はぐ
1. 『いなくなれ、群青』…❝11月19日午前6時42分、僕は彼女に出会った。❞
2. 『その白さえ噓だとしても』…❝心を穿つ新時代の青春ミステリ❞
3. 『汚れた赤を恋と呼ぶんだ』…❝激動の第3弾❞
4. 『凶器は壊れた黒の叫び』…❝慟哭の第4弾❞
5. 『夜空の呪いに色はない』…❝決意の第5弾❞
6. 『きみの世界に、青が鳴る』
理瀬シリーズ 恩田陸 イラスト:装画:北見隆(私なりの読んだ順番です)
1. 『三月は深き紅の淵を』第4章…回転木馬 麦の海~のダイジェスト版
❝その本はたった一人にだけ。たった一晩だけしか他人に貸してはなりません。❞
2. 『麦の海に沈む果実』…本編スタート 記憶を失っている(白)理瀬が主人公
❝三月以外にやってくる転入生は、学園を破滅に導くだろう。❞
3. 『図書館の海』…睡蓮 理瀬の幼少時代 ❝十色の趣向、十色の愉悦―。❞
睡蓮 |
4. 『黄昏の百合の骨』…本来の(黒)理瀬が主人公
❝「魔女の家」で──今、あたしは一人だ。一人きりで戦うのだ。❞
5. 『薔薇のなかの蛇』…❝変貌する少女。呪われた館の謎。❞
SF
『時空犯』潮谷験…❝何度だってあなたのために❞
re~シリーズ(4冊完結) 法条遥 装画:usi(ウシ)
1. 『リライト』…❝SF史上最悪のパラドックス その完璧にして無慈悲な結末❞
2. 『リビジョン』…❝絶対にはずれない予知能力 唯一の希望は過去にあった❞
3. 『リアクト』…❝時を駆ける少女 時を書ける少女 時を欠ける少女 時を賭ける少女❞
タイムパラドックスのイメージ |
2023年3月8日水曜日
『汚れた赤を恋と呼ぶんだ』河野裕 感想・レビュー 依存をやめたいという思いから
好きを捨てる
『いなくなれ、群青』『その白さえ噓だとしても』 に続く「階段島」シリーズ、3作目。相変わらず、タイトルが素敵。
舞台が変わります。
捨てた側の七草の物語。
現実世界が舞台です。
あらすじ
真辺(まなべ)と公園で再会した七草(ななくさ)は、彼女が引き算の魔女を探してると知る。
一体何の為に?
彼女はその理由を教えてくれない。
七草は知り合った安達(あだち)という謎の少女と共に、魔女を探す。
魔女の存在が僕(七草)と真辺の関係を侵食していく。
ネタバレ感想
七草、真辺、大地を中心にストーリーは進む。前作2作品とリンクしているところが出てきて面白い。
3作目はこう来たかと驚いた。
捨てた側の葛藤を描いていく。
ちょっと言い回しに凝り過ぎて話が進まなくてだらだらした所はあるけど、それを含めて魅力的な作品かも。
冒頭、唐突に出てきた新キャラの安達は意味が分からんし、ストーリーの入り方に戸惑ったけど、彼女が間違いなく今後関わっていくキーパーソン。
七草と真辺が引き算の魔女に捨ててもらったものが明らかになった。
お互い別に捨てなくてもと思ったら話は成り立たないか。
ちょっと共依存気味の2人の関係に進展がある。
捨てた方が幸せなのかを問う。
『汚れた赤を恋と呼ぶんだ』私の評価は★3
『仮面』 伊岡瞬著 感想レビュー 仮面の下の秘密
仮面 (角川文庫) ディレクシアを知る 初読みの作家さんでした。 ページ数は多いけどすぐに読み終えました。 グロ描写ありです。 あらすじ 読字障害というハンディキャップを抱えながらもアメリカ留学の後、情報番組を中心にメディアに露出する三条公彦(さんじょうきみひこ)。 知的で爽...
-
教室が、ひとりになるまで スクールカースト、ヒエラルキー 学生時代、自身の立ち位置がどの層だったかによって、この本の内容の受け止め方が変わると思う。 4人の受取人という非現実的なストーリーの特殊ミステリ。 だけど読み応えあるし、綺麗に終わります。 あらすじ さようなら。もう二度...
-
『原因において自由な物語』/講談社文庫 結果ではなく過程が重要 最初、五十嵐律人さんの本にしては面白くないなって思った。 廃病院 でもそう思ってしまってごめんなさい。 プロローグ、ストーリー構成お見事です! junaida(じゅないだ)さんの装画素敵。 不気味なイラストだなっ...
-
人獣細工 (角川ホラー文庫) 人間の証明とは ❝パッチワークガール。そう。私は継ぎはぎ娘。❞ 表題作「人獣細工」の他、「吸血狩り」「本」の3編からなる作品集。 『 デッドマン・ワンダーランド 』の作者さん による書き下ろしカバーイラストに惹かれて購入。 グロ描写ありのホラー。 想...