『物語論と生命自律』最も危険な書物
ジャンルは何だろう、社会派?
まず、話の流れが全く掴めないのがこの小説の魅力。
シンプルに説明すると自殺を肯定する側と否定する側の戦い。
物語には終わりがあるが、現実は?という哲学っぽいテーマに触れながら、時事ネタも取り入れ、ストーリーは進む。
あらすじ
202X年。
疫病が蔓延。
そのため、空虚な時間を過ごす羽目になった若者たち。
体を動かすことも学習も疎かになり、疫病が落ち着いた現在も不利益を多く被った若者たち。
そんな彼らの間である本が囁かれる。
哲学者、陰橋冬(かげはしとう)著『物語論と生命自律』。
彼は、自伝を国会図書館に納本し、自殺の末路を辿った。
そして彼を真似た自殺者数は推定200人。
高校生の雨宮葉(あめみやよう)は、早世した人気作家・雨宮桜倉(あめみやさくら)を姉に持つ。
姉が生前陰橋と交流があったため、遺作が若者の自殺を肯定していると受け止められないように奔走する。
ネタバレ感想
自殺反対派
雨宮葉 主人公。姉の作品にこだわりを持つ。
遠成響(とおなりひびき)人気ユーチューバー。女性。
箱川嵐(はこがわあらし)名門サッカー部所属。
VS
生命自律主義者
長谷部組人(はせべくみひと)何を考えているか全く分からない。
尾戸陽一(おどよういち)組人と同居している。
新川ひなた(しんかわ) 〃 女性。
生配信の討論対決に始まり、決着がままならないまま第2回戦に突入。
その際、事件が起き、疑心暗鬼に駆られます。
葉の姉が伝えたかったのは何なのか。
葉より組人の方が魅力があった。
嵐の考えがポジティブで良かった。
二転三転するけど万人受けしないストーリーだった。
葉の姉が残した言葉が全然刺さらなかった。
同作者が書いた『時空犯』は好きです。
『エンドロール』私の評価は★2
ストーリー ★★☆☆☆ 2
キャラの魅力 ★★☆☆☆ 2
衝撃度 ★★☆☆☆ 2
おすすめ ★☆☆☆☆ 1