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2023年4月16日日曜日

『サーチライトと誘蛾灯』櫻田智也 感想・レビュー 蝶の数え方

気が抜けた会話が楽しめるミステリ小説 

魞沢泉(えりさわせん)と出会った人たちは、まず彼を変わった人物だと思います。

昆虫好きの彼との会話は、かみ合わないことが多く、そこが面白い。


あらすじ

夜の公園
昆虫オタクの青年、エリサワは、全国各地に虫を求めて足を運ぶ。

だが、飄々とした彼の性格に似つかわしくない不思議な事件に度々遭遇してしまう。


ネタバレ感想


1.サーチライトと誘蛾灯 ……………公園でカブトムシを捕まえに来ていたエリサワがヤカンをヒントに私立探偵の事件の謎を解く。

2.ホバリング・バタフライ …………蝶を捕まえに来ていたエリサワが、山を守ろうとする年配女性と違法投棄の証拠を掴もうとする。

3.ナナフシの夜 ………………………バー〈ナナフシ〉の常連である男性が死亡する。キノコを大量に持ち込んだエリサワは、彼が殺された理由を推測する。

4.火事と標本 ……………………………エリサワは、旅館の店主に見事な標本に纏わる昔話を聞く。

5.アドベントの繭 …………………墓参りに来ていたエリサワは、立ち寄った教会で事情聴取を受ける。

遊歩道イメージ
エリサワの空気を読めない発言に感心(笑)

事件が起きるんだけど、彼のおかげで重いストーリーにならないのが良い。

エリサワと出会った人たちは最初奇異な目を向けるけれど、いつの間にか彼のペースに巻き込まれます。

虫の雑学が増えます。

特に蝶の数え方、衝撃でした(笑)

匹(ひき)や羽(わ)ではなく、頭(とう)だなんて!!

「ホバリング・バタフライ」と「火事と標本」は余韻を残し、泣きそうになった。

エリサワのキャラが受け入れられるかどうかで、この小説の評価が分かれる。



『サーチライトと誘蛾灯』私の評価は★


ストーリー   ★★★★☆ 4
キャラの魅力  ★★★★☆ 4
衝撃度     ★★★☆☆ 3
おすすめ    ★★★★☆ 4

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