結果ではなく過程が重要
最初、五十嵐律人さんの本にしては面白くないなって思った。
廃病院 |
でもそう思ってしまってごめんなさい。
プロローグ、ストーリー構成お見事です!
junaida(じゅないだ)さんの装画素敵。
不気味なイラストだなって思いながらも惹かれる。
現実にある物をダークな産物にしたイメージ。
あらすじ
人気作家の二階堂紡季(にかいどうつむぎ)には、秘密があった。
それでもこの作品は書き続けなければいけない。
私立北川高等学校。
顔面偏差値アプリ(ルックスコア)のせいで学校内の立場が危うくなった佐渡琢也(さわたりたくや)、朝比奈憂(あさひなうれい)、永誓沙耶(ながちかさや)は写真部に所属していた。
ネタバレ感想
タイトルの意味が何度読んでも理解できず難しいです(笑)
琢也が主役かと思ったら紡季が綴る作中作だった。
だが、担当編集者に現実に起きた事件と酷似していると言われ、彼女にプロットを提供していた想護(そうご)の廃病院での事故。
それは琢也が転落した場所と同じだった。
紡季は何を書かされようとしていたのか。
そして想護は何を調べようとしていたのか。
『法廷遊戯』のキャラが2人再登場しているのと『六法推理』の事件が例えにあげられていたので、もう1度読みたくなった。
物語の終盤、散らばっていた伏線が綺麗に回収されていく。
❝「いじめ」はウィルス、宿主が強くなると他者に移る❞
着地点が予想できず面白かった。
ただ、沙耶が何を考えているのかはよく分からなかった。
琢也が救われず、紡季がいるとはいえ想護の未来についてもやもや感は残るものの、すごく考えさせられる作品だった。
スクールロイヤーの存在も初めて知った。
『原因において自由な物語』私の評価は★5
ストーリー ★★★★☆ 4
キャラの魅力 ★★★★☆ 4
衝撃度 ★★★★★ 5
おすすめ ★★★★★ 5
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