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2023年3月21日火曜日

『恋する寄生虫』三秋縋 感想・レビュー 何もかも虫のせい

マリオネットの恋 

❝自分はこのまま、誰と愛し合うこともなく死んでいくんじゃないか❞

フラれたり、長い間恋人ができなかったりしたら、思ったことあるんじゃないでしょうか。

私はあります。

たとえ、虫のせいであっても出会えて、思いが通じた2人の男女のストーリー。


あらすじ


極度の潔癖症で失業中の高坂賢吾(こうさかけんご)は、ある男性に脅されて、一人の子供の面倒を見るようにと指示される。

子供の名前は、佐薙ひじり(さなぎひじり)。

子供と友達になり、不登校の原因を聞きだしてほしいという依頼だった。

そして、2人の奇妙な関係が始まる。


↓ネタバレ感想↓


脅迫観念に駆られた2人が互いに足りない部分を補い、距離が縮まって恋愛色に変わるストーリーになるかと思っていたら、中盤にやられました。

高坂が開発したワームが巡り巡ってクリスマスに自分の首を絞める制裁を下されたものの、佐薙と会えたのは強い共鳴があったからなのか。

虫のせいなの?と衝撃を受けたと同時に、太陽のせいと言って殺人を犯したカミュの「異邦人」がふっと頭をかすめました。

佐薙が「フタゴムシ」「トキソプラズマ」「エキノコックス」「マンソン裂頭条虫」など寄生虫の話を嬉々として語っていたので、思わず検索してぞわぞわしちゃったり。

虫嫌いなの忘れるぐらいはまり込んで読んだ(笑)

三秋さんは、現実にはありえない設定なのに、境界線を失わせて読ませる話の作り方が本当うまい。

映画はキャストと音楽と映像は魅力的だった。

でも何だろう、惹かれなかった。

オープニングから高坂の○○シーンが多いし、虫がだめ。

何を伝えたいかよく分からない内容になっていた。


『恋する寄生虫』私の評価は★4


ストーリー  ★★★★☆ 4
キャラの魅力 ★★★☆☆ 3
衝撃度    ★★★★☆ 4
おすすめ   ★★★☆☆ 3



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