児相をテーマにした社会派ストーリー
密室の中、疑心暗鬼にかられながらも繰り広げられる一人一人の告白。
このメンバーの中に、茜を殺した犯人がいるはずだった。最後まで誰が犯人か分からない。
誰かが嘘の証言をしている。
その綻びを注意深く読み進めながら、犯人を暴け。
あらすじ
【私を殺した犯人を暴け】
手紙の差出人は、真鶴茜(まなづるあかね)。
茜は7年前に亡くなったはずだった。
首を傾げる古谷桜介(おうすけ)は、手紙の指示通り、廃屋へと向かう。
廃屋と化した施設には7年前旅行を共にしたメンバーが集まっていた。
桜介が最後に到着すると無慈悲にもそこは施錠される。
かつての6人は、そこを脱出するために、あの夜の出来事を語っていく。
監禁されたメンバー
古谷桜介 主人公。精神を病んだ父親から虐待を受けていた。
福永律(ふくながりつ)アイドルのような顔立ち。フリーター。かつては喧嘩の常習犯。
越智藍理(おちあいり)桜介と同じ高校へ通う。ロングヘア。見た目はお嬢様風。
手塚佳音(てづかかのん)短髪で狐顔。体格が良い。現在も団地住まい。遠方の高校へ通う。
武井周吾(たけいしゅうご)高身長。片目を隠す前髪のせいで陰気な印象を受ける。
真鶴美弥(まなづるみや) 姉の茜と14歳差。
ネタバレ感想
傷ついた子供たちはもちろんのこと、児相という職場の大変さもひしひしと伝わる作品だった。
児童福祉だった茜さんは本当に立派な人。
大人が良かれと思って保護したことも、その当時の子供にとって幸せじゃなかったというのが悲しい。
誤解されて殺されて尚、子供たちのことを考えてる人だった。犯人は分かったけれど、美弥はそれでいいの?とそこだけ気になった。
律と俊樹(しゅんき)の心の傷も気になる。
『15歳のテロリスト』など、松村さんの作品は、もっと広く色んな方に読んでもらいたいと思った。
『監獄に生きる君たちへ』私の評価は★3
キャラの魅力 ★★☆☆☆ 2
衝撃度 ★★★☆☆ 3
おすすめ ★★★☆☆ 3
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