自分は特別だと思いたい
装丁はめっちゃ人気のイラストレーター雪下まゆさん!
あらすじ
一躍時の人となった汐谷美令(しおたにみれい)は、『東京の人』と揶揄され孤立していた。
白麗高校中から注目を集めるが、些細な事からクラスで孤立してしまう。
それぞれの秘密を抱えている三人の濃密な一年を描く。
漫画、小説、ライトノベルの感想を載せてます。 少しでも興味を持ったらぜひ。 レビュー評価が良い作品でも流されずに独自の視点で感想を書いてます。 逆の場合もあります。
初読みの作家さんでした。
ページ数は多いけどすぐに読み終えました。
グロ描写ありです。
読字障害というハンディキャップを抱えながらもアメリカ留学の後、情報番組を中心にメディアに露出する三条公彦(さんじょうきみひこ)。
知的で爽やか、容姿も整っている為、三条人気に拍車がかかる。
一方、30代主婦の行方不明者を捜査する宮下(みやした)刑事は、以前に白骨死体で発見された別の女性との繋がりに気づく。
はたして、三条は二つの事件に関わっているのか。
『レディK』の菊井(きくい)さんと小野田(おのだ)刑事はかっこいい。
性に奔放すぎるその他の女性は好きになれなかった。
イケメンだったら良いのか安易に近づいて軽すぎる。
ストーリーは面白かったが途中から失速。
あーそういうことねと分かってから、よく今まで逮捕されなかったなって思った。
そんなにすぐ殺害しなくてもと思った。
仮面を取った三条がバカすぎる。
メディアに作られた虚像なんだなあ。
暴力の描写は嫌悪感いっぱい。
実は○○だったとか終わり方さらっとしすぎてるかな。
三条の経歴は嘘だった。
ネット情報が何でも本当になってしまうのは怖い。
ストーリー ★★★☆☆ 3
キャラの魅力★★☆☆☆ 2
衝撃度 ★★★☆☆ 3
おすすめ ★★★☆☆ 3
季節バイト、衣食は提供されるみたいで給料も良い。
でも私にはこの仕事無理。
魚と血と刃物、そして周りに何もない場所、知らない人たちと2カ月の共同生活。
人には隠したい過去がある。
1人の遺体が見つかった為、暴かれていくそれぞれの過去。
長い一夜のサスペンス。
北海道で魚を捌く季節バイトに集まった20代~30代の七人の男女。
同じ宿舎に泊まり、気が合う合わないはあるものの表面上はそんなにトラブルもなく日々を過ごしていた。
だが、ある晩一人が遺体となって見つかり、警察を呼ぼうとした工藤秀吾(くどうしゅうご)はみんなから通報を阻止される。
それぞれ、全員警察を避ける訳あり人間だった。
一夜にして世界が反転。
そして犯人は誰?
こういう季節バイトではコミュ力を発揮するのがいいか、誰とも交わらず静かに過ごす方がいいのかどっちなんだろう。
数ヶ月でリセットするしもう二度と会うことないメンバーだけど、楽しく過ごせた方がいい。
だけどやってくれたなー、単なる一人のわがままじゃないか。
疑心暗鬼に駆られたメンバーは、長い長い一夜を過ごす。
警察を避ける理由が一人一人明らかになる。
そんなことで?って思うのもあったけど思いは人それぞれ。
シュウは苦手だけど、一番無害を装っていた高井戸唯(たかいどゆい)がズルくて嫌いだ。
亮(りょう)と彩子(あやこ)さんは同情の余地あり。
サトマリとシュウは自分次第。
誰にも共感できないし、みんなそれでいいの?って終わり方だった。
性格はそんなすぐ変わるわけでもないし関係はすぐ破綻しそう。
このメンバーを雇ったバイト先が一番痛手かな。
でも一気読みで面白く読めた。
装丁も好き。
『この夜が明ければ』私の評価は★3
ストーリー ★★★☆☆ 3
キャラの魅力 ★☆☆☆☆ 1
衝撃度 ★★☆☆☆ 2
おすすめ ★★★☆☆ 3
廃墟×遊園地
ノスタルジックを誘うめっちゃ最高の組み合わせ。
マスコットキャラが園内を闊歩しターゲットを殺害するパニックミステリではない。
次作の発売が決まっているので眞上(まがみ)にまた会える。
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廃遊園地 |
コンビニアルバイト店員なのに、高身長で運動神経が良くスペックが高い。
紙書籍には園内パンフが付いていて、これが割と遊び心あって良かった。
犯人は自殺。
時が経ち、資産家・十嶋庵(としまいおり)はかつての夢の国に9名を招待する。
招待を受け、廃遊園地へと足を運んだ眞上永太郎(えいたろう)を待っていたのは、『このイリュジオンランドは、宝を見つけたものに譲る』という十嶋からの宝探しゲームだった。
過去に囚われた招待客たちは宝探しを始めるが、殺人事件が起きてしまう。
わざわざ着ぐるみ姿で串刺しになった遺体が意味するメッセージとは?
クローズドサークルなので登場人物が多い。
前半はこの人誰だっけと思いながら巻頭のキャラ紹介ページと照らし合わせながら読んだ。
後半、眞上のスペックの高さに驚く。
容姿のことは触れていないから分からないけど、うんちくが多くてまあ最初は好かれないだろうな。
『ミステリと思うこと勿れ』の整(ととのう)みたい。
彼の実父の謎を残したまま次作への予告。
もちろん読みたい。
全編リライトした文庫版だがこの文体合ってるのかなという箇所がいくつかあって、私の理解力不足なのか分からないけど気になった。
走屋(そうや)くんはかわいそう。
推理編では納得できない所もあった。
殺人が凝り過ぎてよく分からんかった。
腕取って付けてとか。
傷もミスリード狙いすぎてる感。
乱射事件起こすよりもっと他になかったのか、村を守りたい彼女を守りたい思いが強すぎたのかなあ。
だけど、イリュジオンランドの経営陣の実態が酷すぎた。
もっと早く暴いて欲しかったなあ。
藍郷(あいざと)のキャラ良かった。
私が勝手に呼んでいる斜線堂さんの『恋』の三部作。
あんな感じの本また書いてくれないかなあ。
このテイストの作品が先生本来のスタイルなのかもしれないが。
地下アイドルが主役なのが面白い。
2024年 第22回『このミステリーがすごい!』大賞文庫グランプリ受賞作
ミステリーというよりサスペンス色強め。
ノンストップ青春サスペンス。
大阪を拠点に活動する三人組地下アイドル「ベイビー★スターライト」
人気は下がる一方で単独ライブでの集客力は最早なく、合同ライブで日銭を稼ぐ日々だった。
さらにメンバー格差もあり、関係性はぎくしゃくとしている。
そんな中、メンバーのひとりが殺人を犯してしまう。
このままではアイドルを続けることができない。
三人は罪を隠蔽することを誓い、山中に死体を埋める段取りを始める。
行きつく先は破滅かステージか。
『溺れる星くず』改題。
元タイトルの方が断然いい。
『推しの子』に引っ張られた感がある。
このタイトルだと、冒頭ルイに説教した教師が主人公の話かなと思っちゃう。
皮肉にも殺人がきっかけになって3人の結束力が固まる。
絆が深まったところは泣ける。
主人公のルイがめちゃくちゃ冷静。
若干自意識過剰。
過去に色々あったせいか、精神的に不安定なのかな。
人物像に一貫性がないため、感情移入しにくかった。
テルマは感情的だけど一番分かりやすいタイプ。
イズミは芯がしっかりしていて、律儀。
関西弁が飛び交うけど違和感なし。
作家さんの出身大学を見て納得。
興信所がイズミに絡んだ理由に何やねんってなった。
2回もレンタカーで山行くの怪しすぎるだろ。
イノシシもただ出てきただけかーい(笑)
ドッキリ企画は良かった。
土井(どい)さん良かった。
河都(かわと)は良い人すぎたからそう来たかと思った。
どんでん返しが弱い気がする。
3人がどこでアイドルしているか描いて欲しかったな。
読みやすかったから次作も期待。
『推しの殺人』私の評価は★2
ストーリー ★★☆☆☆ 2
キャラの魅力 ★★☆☆☆ 2
衝撃度 ★★★☆☆ 3
おすすめ ★★★☆☆ 3
装丁は坂野公一(さかのこういち)さん
めっちゃインパクトがあってじわじわとした怖さを感じさせるデザイン。
このストーリーにぴったりです。
過干渉の親に育てられ、考える力を持たないまま大人になったあさひ(女性)が主人公のホラーミステリー。
このストーリーには、有名な童話『ヘンゼルとグレーテル』が取り上げられています。
子供の頃に読んだ話なのに、すごい衝撃を受け今でも鮮明に覚えています。
概要を少し。
貧乏な木こり一家の子供ヘンゼルとグレーテルは、深い森で置き去りにされます。
子供たちを捨てようと提案したのは母親でした。
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『ヘンゼルとグレーテル』 |
迷子になった2人は、クッキーやキャンディ、チョコレートなどで外観を彩られたお菓子の家を発見します。
お腹が空いていた2人はそのお菓子を食べてしまいます。
おいしそうなお菓子で子供を誘う魔女に2人は嵌められたのでした。
ヘンゼルを檻に入れ、グレーテルに家事を言いつけます。
グレーテルの機転でかまどに魔女を落とすことに成功した2人は家に帰ります。
2人を嬉しそうに迎えてくれたのは父親でした。
それから3人は仲良く暮らしました。
母はどこに?
魔女=母親説もありなのかも。
ヘンゼルたちは母親をやっつけることで幸せを手に入れた感じ。
あさひも母の呪縛から逃れると幸せになったかもしれないが、気付くの遅かった。
位置情報アプリ入れられても、睡眠薬を入れられ乱暴されても、友人に強請られても受け入れてるってのは、過干渉の成れの果てなのか。
そもそも何で信用していない律子(りつこ)に秘密を打ち明けるんだ…。
そして、睡眠薬で眠らされて処女を捨てれたのが良かったという謎の発想。
谷川翔太(たにがわしょうた)を恨んでいないあさひ。
考える力はないくせに、謎の処女卒マウントは取っていた。
この話に出てくる登場人物は全員クソ。
定食屋のおばちゃんに至るまでクソです。
小学校時代の女子の仲間外れ、リアルだ。
私もあります。
あれだけ仲良くしていたのに次の日から謎の無視。
優(ゆう)ちゃんは絶縁宣言してきたからまだマシかなと思う私にはまだ黒い記憶が浄化されていないようだ。
世代の負の連鎖はあさひによって断ち切られるのだろうけど、ずっとイライラしながら読んだ。
避暑地に別荘持ちなのは羨ましかった。すっごい名前の地名が出てきますが、現実にありました。
読みやすい女性向きの作品。
ストーリー ★★☆☆☆ 2
キャラの魅力★☆☆☆☆ 1
衝撃度 ★★★☆☆ 3
おすすめ ★★☆☆☆ 2
著者の佐野晶さんは、ノベライズ作品を手掛けている映画ライターさんのようです。
豪華キャストのこの作品、あらすじで面白そうと思って即買い。
SNSで吉井に対する悪意を募り、むくむくと憎悪が膨らんだ雲でクラウドってタイトルは旨いなあって思った。
映画「Cloud」のノベライズ作品。
古びたアパートに住み、転売で日銭を稼ぐ吉井は大金を手に入れたことから、町工場を辞めた。
郊外に新居を借り、恋人の秋子と共に新生活をスタートする。
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郊外の家 |
だが、イタズラと思うには質の悪い嫌がらせが続き、恋人との関係もギクシャクしていく。
見えない悪意がSNS上で暴走していく様を描く。
キャストを知ったらもう見るしかないと思う映画。
ノベライズより先に映画を観る方が良いと思う。
状況が思い浮かべにくいし。
映像の方が分かりやすいかな。
キャラの魅力と心情があまり伝わらなかったし、視点が定まってなくて読みにくかった。
不動産に「転売屋です」って答えるのかなと疑問。
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廃工場 |
吉井の行動はまあ、恨み買うよねって思った。
騙された人が吉井を恨むのは分かるけど、滝川はなぜ?
井上も何だ?
そんなに簡単に武器手に入るの怖いんだけど。
吉井より佐野(さの)くんが魅力的。
佐野が結局何者かも分かんないし、彼が献身的に吉井を助ける理由もよく分からんかった。
秋子も。
終わり方すっきりしないのでもやもや。
演技派の俳優さんたちが出演しているので、映画の方はめっちゃ面白そう。
映像で色付けされてることを期待。
ストーリー ★☆☆☆☆ 2
キャラの魅力 ★★☆☆☆ 2
衝撃度 ★★☆☆☆ 2
おすすめ ★☆☆☆☆ 1
水底のスピカ (中公文庫) 自分は特別だと思いたい 装丁はめっちゃ人気のイラストレーター雪下まゆさん! ❝その転校生は、クラス全員を圧倒し、敗北させた――❞ このフレーズに騙された。 ドロドロをイメージするかもだけど、違います。 もっと爽やかで綺麗でじーんとくる青春ストーリー...