『真夜中のマリオネット』集英社文庫
八雲??
表紙デザインが一瞬『心霊探偵八雲』の斉藤八雲(さいとうやくも)に見えた。
八雲シリーズは鈴木康士(すずきやすし)さん。
こちらの作品は、遠田志帆(えんたしほ)さんでした。
遠田志帆さんは、『
Another』(角川文庫)のイメージが強くて、女の子しか書かないと勝手に思ってましたが、
鈴木康士さんより
遠田志帆さんのイラストの方が肉付きが良いイメージ。2人とも妖絶で素敵なイラストで好きです。
❝ラスト1頁(ページ)、あなたは必ず絶叫する! 衝撃のクライムサスペンス❞ という謳い文句。
ハードル上げまくってます。
あらすじ
救急医の秋穂(あきほ)が救った少年は、天使か、悪魔か――。
一晩かけて遺体をバラバラにする殺人鬼――通称「真夜中の解体魔」の逮捕に向けて警察は躍起になっていた。
その解体魔に婚約者を殺された秋穂。
メンタルをやられ、ようやく職場に復帰をしたところに重症患者が運ばれる。
その患者は、美貌の少年・涼介(りょうすけ)。
無事、命を救うことができた秋穂だが、刑事は彼が『真夜中の解体魔』だと告げる。
涼介は涙を流しながら僕は罠にかけられたと秋穂に訴えた。
彼に翻弄されながら一緒に真犯人を探す秋穂。
涼介は真犯人に操られた人形なのか、それともマリオネット遣いなのか。
ネタバレ感想
初読みの作家さんです。
ストーリーの詰めが甘く、ラストは予想できた。
まず、主人公でヒロインである秋穂に全く共感できず、おいおいとツッコむ所多数でした。
涼介がもし美貌の少年じゃなかったら、秋穂はこんな行動するかなと疑問。
結局顔かよという描写がちらほら。
婚約者をを殺したかもしれない少年に寄り添ったり、言動もイライラする。
倉敷と雪絵さんはなぜわざわざ風俗店で会い、彼は出禁になったのか?
桐生さんと黒崎を殺害する動機が弱い。
遺体の一部で作ったとされるオブジェはどこ?
そして一晩かけてわざわざバラバラにする理由は?
秋穂の婚約者に犯人はどう接触したんだろう?
矢内と紅さんは良い人だった。
辻褄合わせが納得できない作品でした。
ただ、続きが気になってラストまでドキドキはさせてもらえた。
第一章 深夜の来訪者
第二章 シュレーディンガーの少年
第三章 人形たちの輪舞曲
『真夜中のマリオネット』私の評価は★2
ストーリー ★★☆☆☆ 2
キャラの魅力 ★★☆☆☆ 2
衝撃度 ★★☆☆☆ 2