2023年2月23日木曜日

『暗闇の非行少年たち』松村涼哉 感想・レビュー 本音が言える,居心地の良い場所を探して

 誰かに必要とされたい

『15歳のテロリスト』著者さんの作品。

1人が怖い。

1人になるのを恐れて話を合わせて。

ある日、仮想空間への招待状を受け取った。

誰が何のために作った場所か分からない。

でもいつしかそこが心の拠り所となっていった。


簡単なあらすじ

18歳の水井ハノは、少年院から退院したばかりだ。

更生を誓うが、斡旋された就職先ではうまくいかず、再び昔の仲間が集う場所へと戻って行く。

そんな時、「ネバーランドへの招待状」と記された紙切れを受けとる。

訝しながらも指示通りにゲームをインストールする。

アバターを作ったハルは仮想世界へと飛んだ。

果たしてハルの行く末は?


ネタバレ感想

ハル視点だけではなく、ネバーランドへ招待されたメンバーの視点からも描かれるのが面白い。

そして、彼らの意外な共通点にも注目。

罪は重く、色々考えさせられる。

心を入れ替えて更生しようと頑張る人もいるが、根っからの悪人もいる。

難しいテーマだ。

登場するキャラに未成年が多いからわざとなんだろうけど、総じて考えが甘いし、人を信じすぎる。

家庭環境が悪い人間は、全て犯罪者にならない。

カノンちゃんが犯罪に至るまでの過程が一番重かった。

出会う人間で人は変わる。

本音を吐き出して救われるゲームは現代には必要かも。

❝俺たちは賢くない

賢くない人間のくせに「自分の幸せはこれしかない」とか勝手に決めつけるな❞

ショウのこのセリフが突き刺さりました。

櫂は良い人間に出会えたのに、彼は根っからの悪だった。

『15歳のテロリスト』の衝撃とまではいきませんが、未成年の犯罪について考えさせられる作品でした。

『暗闇の非行少年たち』私の評価は★3

ストーリー  ★★★☆☆ 3
キャラの魅力 ★★☆☆☆ 2
衝撃度    ★★★☆☆ 3
おすすめ   ★★★☆☆ 3





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