ゴシックミステリ。「理瀬シリーズ」最新作。
今回は冒頭からトルソー事件が起き、きな臭い。
挿絵が多いのは嬉しい。
雰囲気作りは最高で、このシリーズやっぱり大好きだと再確認。
あらすじ
アリスは、友人のリセ・ミズノを、イギリスの田舎にある「ブラックローズハウス」と呼ばれる館に招待する。
その館は、国家の経済や政治に太いパイプを持つ貴族・レミントン一家が所有していた。
アリスの兄であるアーサーやデイヴと交流を深め始めるリセだが、その周辺では、首と胴体が切断された遺体が見つかり、世間を騒がしていた。
屋敷の主のオズワルドが誕生日に一族に伝わる聖杯を披露するのでは、興味津々の招待客。
ところが、敷地内で第二の死体が発見される。
ネタバレ感想
登場人物
リセ ──── 図像学に興味がある東洋人。禍々しい美しさを放つ。
アーサー ── レミントン家長男。S研究所に内定。思慮深い。
デイヴ ─── レミントン家次男。金融業界志望。リセを気に入る。
アリス ─── 考古学を選考。リセをブラックローズハウス招待。
聖なる魚 |
オズワルド・レミントン 屋敷の当主。一族の中心人物。
エミリア ── アーサーたちの上の妹。母と仲が良い。
アマンダ ── エミリアが連れてきた友人。アーサーを気に入っている。
キース ─── アーサーたちの年の離れた従兄弟。スタジオミュージシャン。
アレン ─── アーサーたちの叔父。長身。歴史学者。
ヨハン ─── 音楽家。
探り合う人間関係。
起きる事件は禍々しく不気味。
からくり屋敷。
さらに脅迫の手紙、密室の出来事、犯人はこの中にいる?
とミステリ小説あるあるをこれでもかという具合に網羅。
理瀬が主役なんだけど、一番まとも??なアーサー主体で描かれているので、黒理瀬は不足かな。
ヨハンの目的は達成されたようだけど、その辺はよく分からなかった。
再読した方がいいかな。
事件の報告をわざわざヨハンにする男性の意図も謎。
そして、理瀬とアマンダはどうやって目的の物を手に入れたか気になる。
続編があるような終わり方だった。
理瀬とアーサーが敵対する未来を早く見たい。
『薔薇のなかの蛇』私の評価は★5
ストーリー ★★★★☆ 4
キャラの魅力 ★★★★☆ 4
衝撃度 ★★★★☆ 4
おすすめ ★★★★☆ 4